適切な時期に適切なメンテナンスを
外壁のメンテナンスは、適切な時期を逃し傷みが進行してしまうと、大掛かりなリフォームが必要となり、手間も費用もかさんでしまいます。
では、最適なメンテナンスの時期とはいつでしょう? それはズバリ「傷む前」です。
外壁と言っても様々な種類があり、その性能も異なりますが、今、外壁リフォームをお考えの方であれば、ほとんどの場合10年以内で塗膜の防水性は切れてしまいます。ですから遅くても10年というイメージをひとつの目安としてお考えください。また、お住まいの外壁の種類についての知識を身につけておくと、工事の時期や内容についての心づもりができ安心です。
[→外壁の種類とリフォーム時期の目安]
築5~10年にやっておきたいメンテナンス
- □防水のトップコート塗り
- □ベランダ床塗装
- □スレート瓦の塗装
- □クラックのコーキング打ち
- □雨樋の塗装
- □目地コーキングの追打
- □シロアリ駆除
- □棟瓦の積み直し
築15年にやっておきたいメンテナンス
- □防水のやり替え
- □外壁のカバー工法
- □瓦屋根の締め直し
- □外壁塗装
- □ベランダ防水
- □屋根のカバー工法
- □シロアリ駆除
- □雨樋の交換
- □目地コーキングの追打
築20年にやっておきたいメンテナンス
- □防水のやり替え
- □外壁のカバー工法
- □屋根のカバー工法
- □外壁塗装
- □雨樋の交換
- □目地コーキングの追打
- □屋根塗装
- □瓦屋根の葺き替え
- □ベランダ防水
- □シロアリ駆除
- □窯業系サイディングボード張り替え
- □外壁板金
住まいは建てて終わりではありません。適切な時期に正しい住まいのお手入れをすることで、傷みの進行を防ぐだけではなく、修繕費用がおさえられ、その他の部位への被害も防ぐことができます。月日が経てば必ず劣化していくことを忘れずに、メンテナンス費用などを少しずつ貯めていくことも大切なポイントです。
業者選びで失敗しないために 気をつけたい6つのチェックポイント
新築時のハウスメーカー選びに比べ、外装リフォームに関しては、業者選びをあまりなさらずに飛び込み営業してきた業者に任せてしまう方も少なくありません。高額な買い物ですから、業者の選択は慎重に行いたいものです。ここでは、お客様が業者選びで失敗しないように押さえておくべきポイントを6つお知らせします。
1.価格だけにつられない
信頼でき、なおかつ、価格がお値打ちな業者を選びましょう。
嘘をつかなそう、裏表がなさそうな人かどうかを見極めます。
また、価格についても単純に安さをアピールするのではなく、“なぜお値打ちに提供できるのか”という根拠まで納得がいく説明を求めてみてください。
2.口約束でなく、書面に残す
営業マンの人柄はとても大切です。
でも、気に入ったからといって、口約束だけで書面に残さないのは危険です。
トラブルを防ぐためにも、工事の内容やお金についてはしっかり書面で残してくれる業者の方が安心です。
3.会社の所在地を確認する
手抜き工事をする業者だと、施工から数年経つとボロが出てくるので、所在地を変え、転々とします。
しかし、地元で何年もやっている会社であれば、お客さんと生活圏が被ります。
業者の立場からすると、近所のスーパーや、子供の学校行事などでお客さんと顔を合わせることを考えると、手抜き工事はできないですよね。
会社の事務所が近いかどうかも信頼度を高めるポイントになります。
4.仕事ぶりが丁寧かチェックする
塗り替えリフォームは、かんたんに手抜きができてしまう工事だからこそ、まじめで丁寧な仕事をしてくれる業者を選びましょう。
ホームページやブログ、打合せ書類など、マメな仕事をしているかという視点で確認してみてください。
5.過去の実績を見る
やはり地元で実績のある会社というのは、他のお客さんも支持している証です。
最近では、過去に塗装した事例集や、アンケートを実施している業者もあります。
その業者で任せた過去のお客さんの声を聞いてみるのがベストです。
業者に「ウチの周りで、施工実績はありますか?」と聞いてみましょう。
6.プロとしての知識や提案を聞いてみる
大切な住まいを任せるので、プロの知識や経験は必須です。
話を聞いてみて(なんか頼りないな…)と感じたら、危険信号。
そのためにも、このホームページで、いろいろと予備知識を身につけておいてくださいね。
場合によっては契約前に、営業マンだけではなく、一度塗装を担当されている職人さんに会わせてもらうのも良いでしょう。
「安かろう悪かろう」を掴まない! 手抜き工事のカラクリと適正価格の目安
3つの手抜き工事の手口
塗料を薄めて使う
塗料(ペンキ)は、原液のままでは作業性が悪いので、季節や条件に合わせて少し薄めて(希釈して)塗ります。
しかし、必要以上に薄めると、塗装面の耐久性は落ちてしまいます。
原価を下げるために、うすーくして塗ることも出来、さらに厄介なことに、完成した時にはプロの目でも適正な状態と見分けがつきません。
重ね塗りしない
塗り替えリフォームは「下塗り」、「中塗り」、「上塗り」と3回塗りをします。
3回とも同じ色を塗る場合もありますので、本当に3回塗りされているかの確認が難しいこともあります。
仮に2回塗りで済ませて手抜きした場合、人件費は単純に3分の2に減らせます。
これも完成時には見分けがほとんどできず、数年後に分かることなのです。
下地処理できれいに汚れを落とさない
女性がお化粧をされる前に、必ず洗顔されるのと同様、塗り替えリフォームでも最初に高圧洗浄で水洗いをします。
しっかり汚れを落とさずに、適当に水で濡らすだけだったら人件費が下げられます。
左記の2点と同様、完成してしばらくしてから化けの皮が剥がれてくるので、騙された…と言っても後の祭りです。
適正価格はどれくらい?
企業努力によって価格を下げるのは当然のことですが、塗り替えリフォームの場合、実はカンタンに(原価)や(人件費)を省いてしまうこともできてしまうので、単純に価格だけで比較はできません。
塗装リフォームの場合ですが、適正な価格は、大まかですが延べ床面積30坪前後で普及品の塗料を使用した場合の目安は、80〜100万円が相場です。
(※外壁の状態や塗料によって異なりますので、あくまでの目安としてお考えください)
価格重視で業者を選んだ結果、手抜き工事をされることのないよう、しっかりとチェックしましょう。
見積書のチェックポイント
専門用語が並んでいる見積書の内容を推察するのは、なかなか難しいことですが、どんな工程が必要なのかを知り、見積もりをくれた業者が一体何をしてくれるのかをしっかり聞き出し、作業内容が見積もり価格と見合っているか、確かめることが大切です。
見積りを取る際には、以下の項目に注意してチェックし、説明のなかった項目については、納得のいくまで業者に相談して下さい。そして一番親身になって相談に応じてくれた業者を選ぶといいでしょう。
工事箇所の名称が記載されている書面がありますか?
以下の箇所は、工事後に「ここもやってくれると思った」とトラブルになることが多い箇所です。工事箇所は事前に明確にしておきましょう。
工程が明記されている書面がありますか?
外壁リフォームの工期は塗装で約1週間~10日位、金属サイディングで約2~3週間と言ったところです。
もちろん家の大きさや内容によっても違いますが、工事期間中に雨が降ったり悪天候になるとそれだけ工期が延びることがあります。
そんな時は急いで無理に雨の日も工事してもらうのではなく天気の良い日にしっかりといい工事をしてもらいましょう。
工事着工前に「工事工程表」を出してもらうことをお勧めします。
工事中はお任せにせずに施主様も段取りを把握しながら確認するくらいが丁度いいのです。
各工事箇所に使用する塗料名・メーカー名・樹脂名が明記されている書類がありますか?
塗料には種類と名前があります。何を使うのかは必ず確認をとってください。
項目名が『塗料代』などと大味になっている場合は要注意です。耐久性も何もない安価な塗料を使われてしまうかもしれません。
各工程ごとで色をかえて塗ることが約束されていますか?
外壁塗装は通常、下塗り→上塗り(1回目)→上塗り(2回目)と強度を高めます。3回は必須です。上塗りが1回ですと、強度が格段に落ちてしまいます。
アフターフォローの対応や、保証はちゃんと記載されていますか?
人間の行う工事ですから完璧に仕上がったつもりでも後々不具合が発生してくるケースもあります。保証期間の年数は業者によって様々ですが重要なのは口約束ではなく書面で保証書を発行してもらうことです。
保証期間内はもちろん無償でのメンテナンスが受けられますし、良心的な業者であれば顧客に対しては保証期間が過ぎていても、実費程度の金額でメンテナンスをしてくれます。
支払条件の記載はありますか?
金銭の取り扱いに関しては注意が必要です。特に現金を現場の職人に直接渡したりすることでトラブルが起きるケースがあります。
最近では銀行や郵便局から指定の振込先へ振り込むのが一般的な方法です。昔と違い現金の手集金という習慣が日本から無くなりつつありますのでご注意ください。
支払い方法についても大事なことですので契約時にしっかりと確認してください。